立憲民主党と共産党が次期衆院選を巡り、神経戦を展開している。両党ともに本音では協力の必要性を理解しているものの、立民は表立って共産と候補者調整することを嫌う。一方の共産は調整に先立ち、何らかの合意が党首脳同士で必要だという構えだ。前回衆院選で「立憲共産党」というレッテルに苦しめられた立民は、二の舞いを避けたいのが本心で、簡単に着地点は見いだせそうにない。

「長年の支持者からも『今回は共産と特別仲良くやったんだって』とか『けしからん』という声があった。誤解を招かないようにしたい」

立民の岡田克也幹事長は23日の記者会見で、前回の令和3年衆院選をこう振り返った。自民党の麻生太郎副総裁が考案したとされるフレーズ「立憲共産党」も「非常に印象付けられた」と述べ、影響が強かったことを認めた。

前回は、選挙に先立ち立民の枝野幸男前代表と共産の志位和夫委員長が、政権交代時の「限定的な閣外からの協力」で一致。共闘成立で候補者の一本化が加速した半面、与党からのレッテル貼りも招き、選挙結果は惨敗に終わった。

この反省を踏まえ、立民は次期衆院選での「見え方」に神経をとがらせている。泉健太代表は15日のBSフジ番組で、共産との選挙協力を「やらない」と明言。「独自の道をしっかり訴える」と強調した。

一方、党内では、候補者調整で共産票が立民候補に流れる効果に期待する声も多く、「立憲共産路線て、なにが悪いんですかね?」(石垣のりこ参院議員)とツイッターに投稿した議員もいる。新潟県や長野県など、共闘が常態化している地域もある。

共産はこうした状況にいらだちを強めている。小池晃書記局長は22日の会見で「泉氏の態度が変わらないならば、われわれとしては独自に対応していかざるを得ない」と明言。選挙区で競合を辞さず、積極擁立していく方針を示し、立民を牽制した。共産関係者は「軌道修正を図ってもらう。このままというわけにはいかない」と語る。(大橋拓史)

https://www.sankei.com/article/20230523-MNC5VGW7NVPF3K5MP5Y2D3XJOY/