中道改革連合の階猛幹事長は11日の衆院憲法審査会で、自民党総裁選や衆院選で高市早苗首相の陣営が他候補を中傷する動画を作成・投稿していたとする週刊文春報道に関し、週刊文春電子版の有料会員になったことを明らかにした。

この日の衆院憲法審では、憲法改正手続きを定めた国民投票法の改正案の質疑が行われ、階氏は国民投票運動に関する政党のCMやネット広告、資金規制の必要性を主張するなかで、中傷動画問題に言及した。

■国民投票法改正案を審議

階氏は、「首相が関与しているかどうかはおくとしても、AI(人工知能)を使った品質も品位も低いコンテンツを大量に発信することで各種の選挙に影響を与えようという動きが強まっている」と問題意識を語った。「首相の疑惑に関し、実際にどういう動画が作成されたのか。週刊文春の電子版の有料会員になり、見てみた」と明らかにした。

階氏は、総裁選における小泉進次郎防衛相や林芳正総務相に関する動画や衆院選における中道に関する動画を「誹謗中傷の動画」と表現した。「はっきり言って、一つ一つ冷静に見れば大した内容ではない」とした一方、「専門家によると、質が低くても大量に情報が出回れば世の中にある種の空気が生まれ、こうした情報を浴び続ける受け手は、判断能力が低下して批判的な目で見られなくなる『認知疲労』という状態に陥るため、こうした手法も有効だということだ」と指摘。「資金力とAIの活用能力とSNSがあれば、たった一人の力で世論や国民投票の結果に影響を与えられる時代になった」と危機感を示した。

■自民・新藤氏「重要な指摘だ」

国民投票法改正案の提出者である自民党の新藤義孝氏に対し、新藤氏が総裁選で茂木敏充外相の選対幹部だったことを挙げ、「危機感は共有してもらえると思う」と水を向けた。

新藤氏は「重要な指摘だ」と引き取った。CM規制などに関し、公選法の議論などを踏まえる考えを示した上で、「速やかに必要な法制上の措置、その他の措置を講ずることが望ましい。議論を深め、結論を得るためのことを進めていかなければならない」と述べた。(沢田大典)

https://www.sankei.com/article/20260611-E4PC76PD4REDNDXUAHRNBW3SAY/