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「虐殺の歴史を知り、考えてほしい」と語る長谷川さん=川崎区で

 1日で発生100年となる関東大震災。震災直後の混乱の中で起きた朝鮮人虐殺の歴史から目をそらしたくないと、川崎市中原区のフォトグラファー長谷川唯さん(33)は、虐殺があったとされる地などの写真を撮り続けている。これらの作品を展示する個展「Remembrance and Reflection」を同市川崎区貝塚のMOOSE COFFEEで開催中だ。(竹谷直子)

 展示されているのは、証言や資料などで虐殺があったと記録されている橋や大通り、慰霊碑などの写真34枚。東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬の1都4県で、2022~23年に撮影した作品で、約500人もの死体が発見されたとされる横浜市の神奈川鉄橋(現・青木橋)付近や、川崎競馬場とその周辺の写真などがある。

 朝鮮人虐殺は震災直後、「朝鮮人が武装蜂起する」などのデマが広がり、自警団や警察、軍隊によって朝鮮人らが殺された事件。長谷川さんは、交流サイト(SNS)上や政治家らの発言で、この加害の歴史を矮小(わいしょう)化したり、なかったことにしようとしたりする動きがあることに危機感を持ち、19年ごろから資料などを手がかりに、関係する場所の撮影を始めた。

 虐殺の場となったのは、交通の要衝となる橋や街道沿いなど、人の行き来が盛んな場所が多かったという。「普段何げなく眺めている風景の中に、虐殺の歴史や忘れてはいけない歴史があると感じ取ってほしい」と長谷川さん。「今も外国人への差別発言や差別を助長する情報がたくさんある。エスカレートすれば、実際に暴力になる。差別に抵抗し、立ち向かうきっかけになれば」と話す。

 個展は10日まで(火曜休み)。9日午後7時半からは、長谷川さんと美術作家の竹川宣彰さん、市ふれあい館の遠原輝さんのトークイベントが開かれる。ワンドリンク制で予約不要。

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